エンジニアが読むべき本に紹介されていたので、
リファクタリング・ウェットウェア ~ 達人プログラマーの思考法と学習法 ~ を読みました。
この本を読んでわかること
技術や知識を習得する際、知っておくと役に立つ考え方やテクニックがわかる本です。
達人プログラマー―システム開発の職人から名匠への道
の著者 アンドリュー・ハント がこの本を書いています。
この本の目次
- 初心者から達人への道
- 脳の構造
- Rモードへの転換
- アタマをデバッグ
- 意識的な学び
- 経験の積み重ね
- 集中のコントロール
- 達人になってから
前半は、初心者と達人の違いについて。
中盤は、人間の脳の仕組みと機能について。
後半は、達人になるための具体的なノウハウが解説されています。
この中から前半部分を少し紹介します。
初心者から達人への道
初心者と達人の違いについて、ドレイファスモデル を用いて説明されています。
* ドレイファスモデルとは
人物に関するモデルや評価には、人物を「全体として」評価するものが多いのですが、ドレイファスモデルは「技能ごと」に適用するモデルです。
ある技能について習得していく際に、技能習得度を5段階に分けて考えるというモデルです。
* 5段階のレベルについて
1. 初心者
- 技能をほとんど持っていない状態の人
- 状況(コンテキスト)に左右されない、従うべきルールが与えられれば、ある程度仕事ができる
ミスにどう対処すればよいのかは、わからない
作業するための手順書があれば仕事ができるくらいの人のことです。
2. 中級者
- 独力である程度の仕事ができる
- ルールから多少外れて仕事が遂行できる
問題解決には手こずる
初心者から独り立ちしてすぐの人のことです。
ある程度の応用は効きますが、全体を把握して物事を見ることができません。
3. 上級者
- 独力で問題に対処できる
- 達人にアドバイスを求め、それを応用できる
- 初心者には助言を与えることができる
- 入念な計画や過去の経験を活かして仕事が遂行できる
- チームの指導者的役割を担う
自らを振り返り、補正する十分な能力がまだ備わっていない
チームにとって重要な人です。
単独で問題解決もでき、応用も効きますが、全体像を把握する部分には弱い状態です。
4. 熟練者
- 技能に関する全体像、概念を模索し把握しようとする
- 過去の行動を振り返り、次回以降のパフォーマンス改善のために自分自身を修正できる
- 格言や、他人の経験からも学ぶことができる
ミスを予測することができる
経験を活かして問題解決を図ることができます。
ここで言う格言とは、デザインパターンのようなもので、熟練者はそれを最適な形で利用できます。
5. 達人
理由ではなく、直感にしたがって動く
ふざけているようですが、ふざけていません(笑)
熟練者までと一線を画するのは、ここが違うからです。なぜ達人が達人と言われるのか、そして達人への道が次章以降説明されていきます。
まとめ
何かを習得しようとしている人は必読だと思います。
単なる自己啓発書と思って避けている人は損をしていると言っても過言ではありません。
また、ここでは概念的なことを紹介しましたが、具体的ですぐに活用できるノウハウもたくさん紹介されています。
私は、まだ達人プログラマーを読んでないのでそれも読みたいと思います。
あと、ハッカーと画家も!

リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法
- 作者: Andy Hunt,武舎広幸,武舎るみ
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2009/04/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 25人 クリック: 475回
- この商品を含むブログ (150件) を見る

- 作者: アンドリューハント,デビッドトーマス,Andrew Hunt,David Thomas,村上雅章
- 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
- 発売日: 2000/11
- メディア: 単行本
- 購入: 42人 クリック: 1,099回
- この商品を含むブログ (349件) を見る

- 作者: ポールグレアム,Paul Graham,川合史朗
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2005/01
- メディア: 単行本
- 購入: 109人 クリック: 4,884回
- この商品を含むブログ (583件) を見る